アイスマン・イズ・バック!
…”帰って来た”、というより感覚的には“…また有ったな”という印象。そもそもアイスマンってどんなだっけ…
…
…幼児性バリバリの排泄物ギャグ…
…蒼井そらは世界の宝…
…以外の事がまるで思い出せませんな。ついていけないかも…
と思ったら、何と今作、超丁寧!!
冒頭10分をたっぷり使って前作のダイジェストをお送りしてくれます!……… オイ!今作87分しか無いんだぞ⁈実質77分だぞ?
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明王朝から現代の香港にやって来たホー・イン(ドニー・イェン)とその他3人が大乱闘する前作、…からそのまま続いて、ホー・インVSユン(サイモン・ヤム)とその舎弟。
“天竺の皿”なるタイムマシンで元の明王朝時代へタイムスリップ!ユンは日本の北条将軍と結託して、凄く悪い顔をしていた!
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こ、これは!
…ダイジェスト長々やる必要あるわ!なにしろ前作からそのまま繋がってるので、単体で観てもサッパリ・ワケワカラン仕様を採用しやがった!
元々香港・中国作品の脚本が偶発性を重視(=テキトー)なところに持って来て、時間軸をポンポン行き交いやがります。更に情報量が凄い!萩尾望都さんの“バルバラ異界”の最後の方くらいの情報大渋滞!…そして、これらがたった77分に押し固められた結果、どのような鑑賞体験が得られるかと言えばですね、
“あれ? 俺、今寝てた…⁇”
ってなります!!とにかく何のとっかかりもないままスルスル話が進んでいきますけんね!体感的に近いのは『AKIRA』とか、劇場版ファーストガンダム三部作。まるで2クールぐらいのドラマの総集編みたいです。
序盤こそ勿体ぶってタイムスリップに大イベント感を出していたのですが、終盤になるとまるで潰れそうなブランドのサンプルセールぐらいの頻度で時空と場所を飛びまくりますね。もう、全然お話についていく気が起こりません。もう好きにやってよ!
因みに、最初のタイムスリップ先は1927年の、おそらく満鉄と思われる列車の中!ホー・インと、現代からついていった女の子メイが倭寇の畜生どもをぶちのめします!
更に、元の時代に戻ったホー・インの敵は北条将軍と倭寇のクズども!!
…
ドニーさん、やっぱりメチャクチャ日本嫌いじゃん!!しゅーん、片思い…。
ただ!この北条将軍(倉田保昭!!)がめっちゃくちゃ強い!タートルズのシュレッダー位の無双感有りますよ!死に方(言っちゃった!)は酷えもんですが。
この作品、ストーリーはループ物×中国的思想・哲学と、余程の好き者以外は置いてきぼり止む無しなのですが、肝心のアクションもちょっと万人向けとは言えない仕様になってます。基本的にドニーさんの素手での格闘シーンが無いんですよね。剣とかなんですよ…。要は他の作品との棲み分けをしてる訳でしょうし、実際それなりに見応えは有るんですけど、やっぱり食い足りないかな…。せめて最後くらいは、ねぇ…。
タイトルにもなっている“アイスマン”は、一作目で氷漬けの状態から蘇生したからついた名前(とは言え、名乗らないし呼ばれないのだが…)だと思うのですが、そのロジックでいくと“ファイアーマン”とか“ウォーターマン”とか想像しただけで恐ろしいですし、“チェンソーマン”はマジで凄く面白いですよね♪実写化しろ!ただし海外で!!
恰も時間を盗まれているような不思議な鑑賞体験は他では滅多に出来ませんし、ドニー・イェンやサイモン・ヤムが見られるだけでも自分は満足です。二本とも観るのが勿論ベストなんですけど、一本目の方がずっとマシ(!)なので、時間が惜しい方はこっちスルーで!!