🔵2021年189本目🔵(字幕)
なんとなく辛そうな予感がして、今まで素通りしてきたけど、「神と共に」のドクチュンが自閉症の子を演じてるのを知って、咄嗟にダウンロードした。
内容のハードレベルは韓国映画の中でも割とイージーで、誰でも観やすくなっていると思う。感動にベクトルが向いてる感じが強いので、チョン・ウソンの醸し出す人間性(前半〜中盤)をどう感じるかによって、最後の法廷の発言や彼の変化を受け入れられるかが変わってきそう。
これは私の好みの問題かもしれないが、チョン・ウソンの醸し出す、誠実に見えるけどずる賢くてちょっとスカした感じが若干苦手なので、彼のクールなかっこ良さを観ても、 心の中でわざとらしさを感じてしまう部分があった。(さすがにラストはやられたけど笑)
ジウとの交流のシーンも結構好きだけど、裁判になると そういう事だったのか…と失望させられるし、彼の最後の心変わりがちょっとドラマチック過ぎて、多少冷めてしまった感はありました。
ジウ役(キム・ヒャンギ)の演技は素晴らしいけど、法廷やら日常会話で大事な時に限って意思の疎通がスムーズだったりしたので、実際の自閉症の方でもこういう事が有り得るのかなとちょっと疑問に思い、冷静に考えてしまった。それと同時に、自閉症について自分ももっと勉強して知らなければとも思った。
ジウが劇中で日本アニメの「ほのぼの」を観ていたのがツボったし、素晴らしい癒しのアニメなのでより一層ジウが愛らしく思えた。
元々ジウ役の子は声が可愛らしいからか、「神と共に」の時も普段きつく聞こえる韓国語が優しく聞こえたので、今作の演技も全く違和感無かった。強いて言えば 弁護士にいい人か問う時の演出が少しわざとらしく感じたくらい。
ジウの母役に「ある母の復讐」で強烈な印象を残した女優さんが出演していたし、韓国の伊達ちゃん(「弁護人」でも同じような役柄だった)もまた観れて嬉しかった。←今回はいい役柄ではないけど、なんか存在が好き。それと検事さんの俳優さんも真っ直ぐでどこか抜けててとっても素敵だったな。(若干、岸くんに似てる)
前半は 家政婦はやったのか?!やってないのか?!という部分に焦点が当たっていて、あまり緩急のない映画だな〜どうせやってるでしょ〜と思いながら眺めていたけど、そこだけで終わらず後半で話が拡がっていきながらも、ジウを通じて考えさせられる事も多くあったので、法廷+自閉症についての偏見と理解も学べる作品だったと思う。
勝手に「トガニ」くらい辛いのを想像してたから、若干拍子抜けした部分はあったけど、最後は心がほっこり出来て良かった。韓国映画では珍しいタイプかな〜なんて思いました。