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実録 私設銀座警察のスのネタバレレビュー・内容・結末

実録 私設銀座警察(1973年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

子供を放り投げて奥さんを殴り殺して…からの"実録 私設銀座警察"のタイトルドーーン!!!!タダモンじゃない感ムンムンで、最後まで勢いそのまま突っ走る!

まずはなんと言ってもシャブ中死神の渡瀬恒彦の狂いっぷりよ!埋められ銃弾を打ち込まれた後でも、這いずり出てきて銃を構える姿にはもう戦慄。最期は大量に吐血しながらもシャブを打とうとすんだが、妻の名を口にして死ぬとこなんて泣けるじゃないの!

豚による死体の解体ショーに、金をばらまいて「俺たちに明日はねぇ!!」と女・酒に大乱交の大豪遊なんて狂いに狂ってて、こっちも叫びたくなる。


これがアッパーな空気だけじゃなくて、戦後という虚無が全編を覆ってるのがなんとも哀しい。これからの未来を見据える安藤昇が死ぬのもそれを象徴してて、結局未来なんて無いということか。
今を楽しめ!とは言うものの、ここで言うそれは未来に絶望してしまった故の"今"。だからこそ最高に輝いてるし、だからこそ最低に狂ってる。
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