英雄は嘘がお好きの作品情報・感想・評価

「英雄は嘘がお好き」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます



試写会で見てきました。

ライトなコメディ時代劇にちょっとだけ反戦メッセージと息苦しい時代を生きる知恵を教えてくれる秀作だった。



やっぱメラニーロランとジャン・ディジャルダンの演技力があってこそだな。二人とも流石すぎるぜ。あとメラニーロランの妹役の演技力もうまいかどうかはわからないがやけに笑えた。顔芸が面白い。



歴史系コメディとしても妹の婚約者が戦場に行って心配させないために偽の手紙を出して最終的に死んだことにしちゃうという話のラインはリアリティギリギリありそうで絶妙やね。びっくりしたのは予告でわかるような、妹結婚⇒旦那出征⇒手紙来なくなる⇒姉が得意の創作で手紙を捏造⇒妹感動⇒都合よく決戦で死亡したことにという流れが冒頭10分くらいで済ませてしまう手際。こんなにポンポン進むなんてな。もっと短かったかも、

おかげで91分というタイトな時間にまとまっていたのも好感です。

ただその分、メラニーロラン演じる姉のキャラの掘り下げとか、時代背景とかがだいぶはしょられていたのはちょっと残念。

それにしてもディジャルダンのあのダンディな見た目でボロボロの格好でイワシを生でまるかじりとかシテルとインパクト違うな笑。「大人の恋の測り方」でもそうだけどコミカルで普通の人とは違う人間の演技が上手い。



赤い軍服が似合う人もなかなかいないしストレートなカッコよさと胡散臭さが両立できているのは稀有な存在だと思う。よりダメ人間に見える。



そしてメラニーロランの美人だけど性的な魅力は薄めなちょっと神経質な雰囲気もあの当時のオールドミスとしてはハマってる。早口でまくしたてる演技も上手い。



そして美術もリアルで素敵。さすがリアルな現存している屋敷だけある。

ホラが膨れて取り返しがつかなくなっていくさまもおかしくも恐ろしい。やっぱ人間まともに生きなければ。石油なんて掘り返してないくせに。

そうやって見え貼りまくった挙句妹の旦那のあいつと銃で決闘する羽目になる場面が一番笑えた。銃の照準どんだけ合わねーんだよ(笑)。
ディジャルダンさんやっぱ顔芸が巧い。

そんなこんなで最後は突然ヘビーな戦場での体験を話しだすディジャルダンさん。そこの語り口もさすが名優。そして戦場描写は彼のセリフでしか出てこないけど完全にプライベートライアンっぽいな。

あそこのトーンの切り替えが急すぎてちょっとうわってなったけど。

それから最後にコサック騎士団が来るところは立ち向かうのは熱いんだけど、子狡い男らしく機転も効かせてほしかった。本当に仁王立ちで連射するだけなんだもんな。

でもフランス映画だけど捜索者とかガンマン大連合とか西部劇の名作っぽい絵図とかもリコーネっぽい音楽が流れるのはツボだった。

そしてラストはとても抜けがいい。もう自分を偽ることなくらしく生きることを決めたディジャルダンさんの逃げの一手の後ろ姿が清々しかった。あそこでスパッと終わるのもわかってますな。

フランスっぽい喜怒った雰囲気もありつつもいいコメディでした。メラニーロラン相変わらず綺麗。
fuuuchan

fuuuchanの感想・評価

4.8
この時代のコメディって新しくておもしろかった!気軽に見れて、衣装もかわいくておすすめです!
メラニーロランの演技がツボでした!
akrutm

akrutmの感想・評価

4.0
飛行機の中で観賞。19世紀初頭のフランス・ブルゴーニュを舞台としたコメディ映画。ジャン・デュジャルダン演じる女たらしの大尉シャルルはポリーヌという女性と婚約するが、すぐにオーストリアに出征してしまう。そのままシャルルから一向に連絡がなく塞ぎ込んでしまったポリーヌを案じた姉のエリザベス(メラニー・ロラン)は、シャルルからの手紙を偽造して妹を励ます。そんなこんなで3年後のある日、エリザベスはみすぼらしい姿で帰ってきたシャルルと街でばったり出会う。嘘をばらしたくないエリザベスの協力を得たシャルルは、ポリーヌの前に英雄として現れるが、あまりにも大げさなホラ話を連発するために、エリザベスは全員に真実を打ち明けようとして、英雄のままでいたいシャルルと言い合いになっていく…

なんと言ってもこの映画の見どころは、いかにもインチキくさい貴族が似合っているジャン・デュジャルダンと、これまた生真面目でお固い雰囲気を見事に醸し出しているメラニー・ロランの二人の間で繰り広げられるユーモラスなやり取り・掛け合いにある。相変わらず、ジャン・デュジャルダンがいい味を出している。ローラン・ティラール監督の前作で、デュジャルダンがやはり主役を演じている『おとなの恋の測り方』はラブコメであるとともに外見による差別というシリアスな内容でもあったが、本作は単純なラブコメなので、何も考えずに素直に楽しめるエンターテインメント性の高い映画である。