このレビューはネタバレを含みます
一人の身体を、12時間ずつ、二人の人格が使い分ける、
という多重人格モノの映画です。
お互いの時間(きっちり半日)は、当人しか記憶にないので、
寝る前に、その日の行動をビデオログしているため、
アンセルのクローズアップがやたらと多い。
全編アンセルが出ずっぱりなので、アンセルファンには必見です。
生真面目な七三分けのジョナサンと、
自由奔放なお気楽ジョンとの演じ分けも、
彼のしっかりした演技力によって、
魅力的な二人の別人(とはいっても兄弟だが)になってます!
昼間のジョナサンの生活を丁寧に描きながら、
二人の状況がしだいに明るみに・・・。
いろんな伏線をからめてあって、興味深かったです。
恋愛や、仕事、友人、今日どこへ行ったとか、
記憶を共有する二人のライフバランスは、
今、ちょうど半分ずつで、上手くいっているが、
二人の成長はアンバランス。
そのバランスが崩れた時、その時、それぞれの運命は・・・・
ラストの10分、急にあわただしく、ショットが変わり始め、
ジョンとジョナサンが入れ替わり立ち替わり、変化するさまに、
やっぱりジョナが消えてゆくんだな、と。
たぶん、強いジョンが、身体と時間を独占したんではないかな?
と思いました。
次回のアンセルは、
スピルバーグ監督の「ウェスト・サイド・ストーリー」で、
トニーを演じ、歌が上手い、と噂の、彼の美声も聴けるようです。
楽しみですね!