ハル

エクストリーム・ジョブのハルのレビュー・感想・評価

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)
4.0
良い感じに漂う“昭和感”、革新的なチキン屋さんの話!
ではなく…コミカルで笑えるのに締めるところはきっちり締める韓国発の刑事モノ。
他国の作品だけど、すぐに思い浮かんだのは『踊る大捜査線』だった。
基本はおちゃらけてダメダメ…しかし、一致団結したときには凄まじい力を発揮するお荷物麻薬捜査班。
厄介者集団の七転八倒大逆転ストーリーの幕開けだ。

汚名返上しようと大物の張り込みを行いたい面々。
ベスポジにはチキン屋がある。
どうしてもここを使いたい彼らはコ班長の退職金を前借りして店ごと購入するという暴挙に。
考え方からしてだいぶイかれてるんだけど…手柄を上げたい彼らはそれだけ必死なんだ。
怪しげなチキン屋さんと思われないように、一生懸命頑張る面々。
そのおかげで店は大繁盛してしまい、挙句の果てにはテレビの取材までくる意味不明な展開。
この人たちの本気はマジでヤバイ!

とある日、とうとう張り込み対象に動きが。
しかし、連絡に誰も出ない。
捜査官「なぜ誰も出ないんですか?」
チキン屋シェフ「働いてたんだ!チキンを売るために!!」
チキン屋女性「私が今日さばいたお客は78組よ!!売上は234万ウォン(約23万円)どれだけ頑張っているかわかる??」
捜査官「チキン屋が本業で極秘捜査はおまけなんですか!?」
繰り広げられる会話はだいたいこんな感じ(笑)
チキン五人衆には一人ひとりやみつきになる味付けが施してあって、たまらない魅力がある。

とはいえ、最終的には本業をがんばり(極秘捜査の方ね)苦労の甲斐もあって、ラスボスを追い詰める。
待ちに待った最後の直接対決の舞台。
相手はゴリゴリの武闘派集団。
チキン作るのが上手いだけのダメダメ麻薬捜査班じゃ勝負にならないはず…だったが何と彼らは相手をさらに上回る超武闘派集団だったというオチ。
ありがちだけど、ここに来るまでの展開がジェットコースターコメディなのでもうなんでも笑ってあげられる。
圧倒的な破壊力で敵をボコボコにして一件落着!

痛快に笑えて、泣けて、突っ込みまくれる突き抜けた一作。
あっという間な2時間。
警察とチキン屋の比率でいうと2:8くらいでほぼチキンムービーという斬新さがGOOD。
韓国はスリラーやサイコ系作品だけではなく、こういう変化球も質が高いなぁ。
コメディとアクションと人情の掛け算、みんなで笑いあいたいときに最高な一本を是非!
🍗に🍺は無敵の組み合わせ(あ、僕はビール飲めないんだった…)
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