過去劇場で観て、SNSに書いてた感想をサルベージ。良い映画でした。
前半、兄弟が心の機微を排除し、法を盾にエゴを覆いながら戦う世界は、どこまでも暗く冷たく無機質。
当事者だけでなく、外から見ている者も、パソコンやスマホという無機質な箱を通して「お前達がいなくなっても世界は変わらない」とその冷たさを浴びせかける。
現代においては、己の利益を我先に追求する、世知辛い世の中になったと感じることも多いけれど。
ほんの少し、人の想いというフィルターで透かしてみれば、世界は自分の見えるより、案外優しいのかもしれない。
なんて、そんなことを感じさせてくれる映画だったと思う。