このレビューはネタバレを含みます
嗅覚で人の感情を読み取る特殊な能力を持っているティーナは、税関で荷物検査を担当している。ある日、直感でなにかを感じ取り、ヴォーレという男を呼び止めるが怪しいものはなにも出ない。そんなヴォーレに関心を引かれ、後日会いに行き、自宅の離れを宿泊先に貸し出す。ふたりは徐々に惹かれ合うが……。という序盤のあらすじ。
Amazon Primeのレンタルで鑑賞。モザイクあり。だけど、状況からなにが起こっているのかは想像できたし、今回はまあいいかな、と思った。
原作者は『ぼくのエリ』と同じ。どちらも「面白かったか」と問われると答えに困るけど、ファンタジーの登場人物を現代に落とし込むのはとても上手いと感じる。
中盤、自分の正しい出自に気づかされたティーナが、自分があるべき側へボーダーを飛び越えるシーンがとてもよかった。
これまで生きてきた世界や、ヴォーレにもたらされた真実、恋愛のような感情などにもみくちゃにされる様子は見ていて切ない。
北欧の森、泉、雨といった映像が美しかった。
アトロク6月5日の映画評に向けての鑑賞。