シギ

ボーダー 二つの世界のシギのレビュー・感想・評価

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)
2.0
醜い顔の主人公は、人の感情の匂いを嗅ぎ分ける特殊能力で検閲の仕事をしている。
自分と似た男性との出会いにより、主人公は自分の本当の正体を知ることになる、というダークファンタジー映画。


これは試される映画やなぁ、、、

「善悪や美醜を、見た目で判断してはいけないよ」というテーマも大きく孕んでいるので、主人公達の外見や行動を気持ち悪いと思えば思うほど、自分が酷い奴だと思えて嫌な気分になります。

あらすじとポスターだけでは、なかなか興味が惹かれないと思いますが、主人公が自分の正体を知ってから、境界線のどちら側の人生を選ぶかというのがストーリーの中心になります。

そのあちら側が、普通の人から見ると気持ち悪いんですが、主人公にとっては本来あちら側があるべき姿なので、絶えず変な気持ちで見ないといけない映画でした。

主人公の外見の醜さや特殊能力、何故動物に好かれるのか、なぜパスタを食べなかったのか、、、正体がわかれば全部スッキリの伏線回収は見事です。

ただ、映像にインパクトはあるものの、全体的に静かで退屈、映画として面白いかと言われれば、怖いもの見たさの見世物小屋以上の内容では無かったと思います。
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