ぐっさん

任侠学園のぐっさんのレビュー・感想・評価

任侠学園(2019年製作の映画)
4.8
2019/9/27ユナイテッドシネマ札幌にて鑑賞。

 令和の時代に入って「ごくせん」を観る感じの作品。予想以上に面白かった!久しぶりに昔ながらの人情満載の日本映画が観れてすごく良かったし、これだったらシリーズ化してくれるんなら、必ず観ると感じました。

 困っている人達をボランティア精神で助ける社会貢献がモットーの弱小ヤクザ”阿岐本組”が活躍する人気小説「任侠」シリーズの初映画化。
 私は、原作は読んでいませんが、主演が西島秀俊さんと西田敏行さんで監督が木村ひさし監督なら間違えなく面白いでしょうと感じ、鑑賞させてもらいました。低い期待値でしたけども、予想以上に面白かったし、ヤクザ映画なんだけども、人情が厚すぎて、コミュニケーションがしっかりできており、周りのお店の人達とも仲がよくすごく日常に溶け込んでいる面白いヤクザの組の設定が面白いし、それプラス学園ドラマも絡んでくるので、どうなるかと思いましたが、ガッツリのめり込んでしまって、笑ったし、人とのつながりの大切さを学んだりグッとくるのもあって良かったです。

 困っている人は見過ごせず、義理と人情が厚すぎるため指定暴力団としては動いていない組である”阿岐本組”。上の方から厄介な案件を組長はどんどん引き受けてしまい、親分の言うことは絶対なので子分たちも引き受けざるをえない。そして、今回の映像化となった案件は学校の再建。この学校、無気力・無関心のイマドキ高校生と事流れ主義の先生たちの学校。そこに、理事長として組の№2の日村(西島秀俊さん)が入ってさぁどう立て直していくのか・・・。

 出てくる高校生が本当に今ドキの高校生が描かれていて、「え~これわからない」「なんでこれしなきゃいけないんですか?」「ググっていいですか?」とかのやり取りもまさに、今ドキぃ~と思っちゃったし、阿岐本組メンバーとのやりとりのシーンでもジェネレーションギャップを感じさせるシーンもあったりして、今の高校生はこう感じているけど、だれもわかってくれない気持ちを、ヤクザはどう解決するのかという斬新な展開が面白かったです。

 監督も大ヒットドラマ「ATARU」「民王」の木村ひさし監督なので、面白い演出も最高でした。
 そして、キャストもちょうどいい阿岐本組メンバーで最高でしたねぇ。柄シャツ大好きツッコミ担当の二之宮には伊藤淳史さん(ツッコミさえてるけど、ほぼスルーされるあのシーン、グッド!!)、料理上手だけど武闘家の三橋には池田鉄洋さん(こわもてだけどオチャメ)、他にも一見チャラ男風組員の志村に佐野和真さん(チャラそうに見えてメチャメチャいい人)、IT頭脳派組員市村には前田航基さん(「まえだまえだ」といえばこの人、詳しくはググってみて。過去の話、気持ちわかるわぁ~)このメンバーにこの組長ならもう安全だし、メチャメチャいい人!!
 その他にも、個性メンバーだらけで、とくに事流れ主義の忖度校長役の生瀬勝久さんと、西田敏行さんとのシーンは面白かったぁ~注目していただきたい。前半に出てくる高木組の組長にはもちろん高木ブーさん、もうはっきり言って出オチ(笑)他にもいいメンバーなんですよ~。葵わかなさんも可愛いぃ~

 そして、エンドロールも見逃さずにご注目していただきたい。
 もう、とにかく笑って人情深いドラマにグッとくるヤクザ映画と学園ドラマをミックスさせた作品。ぜひ、観てもらいたいし、他のシリーズも映像化してもらいたいし人気シリーズになってもらいたいもらいたい作品でありました。
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