白波

劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel Ⅲ.spring songの白波のレビュー・感想・評価

4.0
全てのシリーズを通して最高傑作

とうとう完結となる劇場版HF、前作の踏み込んだアプローチから嫌でも期待が膨らみます。
今度は最初から前作の続きとなっており、少し面食らいました。
今回も音楽は梶浦由記なのですが今までと少しテイストが変わっていて、重厚な梶浦テイストはそのままに原作を思わせる音を入れてくる構成が嬉しかったです。特にヘラクレス戦のは良かった。
シリーズを通してですが、やはり今作も戦闘時の作画は素晴らしいの一言に尽きるでしょう。
その中でも今回のメインであろう黒セイバーとライダーの戦闘、これはとんでもなかったです。
ライダーがまさに「駆ける」様が素晴らしい。
憎いのがのが毎回、原作のスチルをちゃんと再現するのがすごいんですよね。はっと息を呑む瞬間です。
演出面も凝っており、ナインライブスの投影時ヘラクレスの半生を映すオリジナル演出。短いもののこれは実に良かったです。
あと皆死の間際に戻ってくるところですね、これは士郎の気持ちに触れるようで少し苦しい演出でした。が、深みを増してきたのもここだと思います。
あとこれは別のルートかと一瞬思うような視点もあり、これからを期待させるような部分も見えました。
それとリボン。劇場版では割とサラッとしてましたが、それでもこのエピソードでは涙してしまいました。
ラストの綺礼戦はとてもアツい場面なのですが、映像でみた時「あれ?綺礼って八極使いでは…」と、軽く我に帰ってしましましたよ。
ラストもとてもきれいなまとめ方で、実に見事でした。エンドロールの余韻も良かったです。
この三部作、映像化された全てのFateシリーズを通して最高傑作と言えるでしょう。
監督を始めスタッフの皆様、長い間お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
白波

白波