ごろちん

ナイトクルージングのごろちんのネタバレレビュー・内容・結末

ナイトクルージング(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

イマジネーションが試されるドキュメンタリー。加藤さんの明るいキャラクターとワクワク感でグイグイと引き込まれた。

全盲の加藤さんが大好きなSF映画の製作に挑戦。宇宙はおろか色、光までも知らない加藤さんがクリエイターたちと共に一つの作品を作り上げる。その細かな擦り合わせをする彼らの姿はまさにプロフェッショナル。

加藤さんは映画を作ろうと思った心境について「挑戦」と仰っていた。たぶん加藤さんとしては、聴覚や触覚を通じてイマジネーションを働かせる視覚障碍者の立場から、とかく視覚に頼りがちな人たちに映画製作を通してある想いがあったのではないかと思う。総合芸術である映画はなにも目が見える人たちの特権物ではなく、イマジネーションを働かせれば誰でも娯楽として楽しめるんだよと。
たとえ形あるものが見えていなくても、見えているものはあるんだよと。

加藤監督の『GHOST VISION 』は、視覚にとらわれ過ぎずに監督が思い描く映像をイメージして作品を観ることが出来れば、加藤監督の世界に入り込み、共にナイトクルージングを楽しめるはず。

出来ればあと一回は観たい!
ごろちん

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