ミュージカル好きとしては外せず、早速の鑑賞。演出良し楽曲良し、メッセージ良しの三拍子揃った傑作ミュージカルだった。
まず、観終わってみると冒頭からの敢えて仕込んだミスリードが上手く効いていて、見進めるなかで徐々に内容が明らかになり、最後には答え合わせをすることで感動に導く演出が見事。
終わった瞬間、思わず拍手しそうになった。アメリカならば確実に拍手喝采だろう。
楽曲もミュージカルなので当たり前だが、結構な分量があり、特に後半になるにつれ歌が始まると、またか、といった感情が最初は起きるのだが、ドラマ性のある楽曲と演者の力量(歌唱&ダンス)により最後は観入ってしまった。
「ラテン系移民によるニューヨークが舞台のミュージカル」というと、どうしてもかの有名な『ウエストサイドストーリー』との比較になってしまう。
あの映画から既に60年(!)経っているが、移民たちが抱えている課題は根強く残っていることを痛感される。
しかし、WSSは時代背景と『ロミオ&ジュリエット』の系譜もあり、悲劇的な要素が強かったが、本作はあるべき姿を現代的に前向きなメッセージとして伝えることに成功していると思う。
映像もカラッとカラフルで、音響もノリノリで素晴らしいので、これはテレビで観ても魅力半減、観たい方には映画館が絶対お薦め。
観終わって外に出たらウンザリする程の猛暑。。。
これって絶対ワシントン・ハイツより暑いんじゃね笑。