パケ猫パケたん

イン・ザ・ハイツのパケ猫パケたんのネタバレレビュー・内容・結末

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

リン・マニュエル・マリンダ作の、傑作ブロードウェイミュージカルの映画化。

ニューヨークを舞台に、プエルトリコ移民たちの生活と愛と苦悩を描く。

ファーストシーン、超俯瞰カメラでビルの屋上を、移動撮影で映すところなどは、『ウェスト・サイド物語』(1961)的で、監督さん、分かっているなぁ。そして、スピルバーグのリメイクも楽しみです。

さて、オイラ的には、この映画『イン・ザ・ハイツ』、歌って踊るシーンが多くてかなり、楽しめた。

まぁ、惜しむらくは、もう少し光と影の映像美な演出で、撮って欲しかった。後述する場面では、かなりの映像が撮れていたから。

画面が、アメリカのドラマであるような
平板な箇所が多くて、やはり、名作映画は、素晴らしい撮影の陰影が欲しいから。

ただし、普通の画面から、主人公の男が観客に向かって、セリフを話し出して、それがラップになって来たところは、面白かったなぁ。自然にミュージカルになる感じで。今まで苦手に感じていた、「ラップ音楽」が、むしろ、オイラは好きじゃんって気づかしてくれた。そもそも、オイラ、ダジャレ好きだし。だから偉大な映画ではある(^^)/

普通の画面からのラップの演出だから、仕方がないのかも知れない。

ところで、バネッサ役の、メリッサ・バレラたん、ミチョパと玉城ティナをミックスして、更にナイスボディにした感じで、メッサ綺麗じゃん。『ワンダーウーマン』のガル・ガドットたん似で、どれだけ人種を上手くミックスすれば、こんだけな美女になるのかなぁ。ああオイラのウスナビ🍆とか天国👼かもw

成績トップの秀才が、東海岸の大学ではなくて、西海岸の名門を目指すのはジンと来たなぁ。その大志と挫折感。終始、暑い感じの映画なのだが、この辺りの寒暖差の演出は巧い。

プエルトリコを中心に、ラップ、ラテン音楽、フラメンコ💃、バズビー・バークリーばりの水中舞踏など、歌って踊るさまは、無国籍ではなくて、多国籍な感じで楽しめた。インド映画みたいな音楽映画🎵

オイラ、ミュージカルに詳しくないけれど、肩甲骨をぐるぐる回す振付け、からの脚線美の強調って、ボブ・フォッシーだよなぁ。つ~か、彼以降のほとんどのミュージカルは、ボブ・フォッシーの影響を受けているのかも。

フォッシーからの、深い美術演出はやはり、フェリーニの香りが濃厚にしてくるなぁ。美味。映画ファンしていて、少しこの映画に追い付いたよ。だから、母的存在の人が亡くなるシークエンスは、好きです。あぁ地下鉄の落書き。

あと、映像美のなかの屋上でのダンスシーンに痺れた。これはファーストシーンを見事に回収している。

移民政策と、地球温暖化を描いているようでもあり、クールにして暑い感じかな。長編娯楽映画として、楽しめたし、吟味してみると、独創的な映画だった。