ニクガタナ

イン・ザ・ハイツのニクガタナのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
3.5
忍耐と信仰で築かれた、ここが私の生きる街? 
ワシントンハイツはNYの地区の名前かぁ。あんな中南米移民だけみたいな地区がNYにあって、大学行く女子がその地区で初めてで、彼女が街のみんなの希望って現代設定NYでそんなことあるのかしら?生活苦の中に夢を追う宝くじ96,000ドルの当選券が鍵となるが、そんなみんながみんな同じコンビニで毎日宝くじ買うもの?幸せをどこに見出すか?夢と使命の群像劇?結局何を言いたいのかはハッキリ分からず。ミュージカル楽曲はラテンなノリの陽気な曲ばかりで楽しいが、歌ってる内容は割と貧困、生活苦がらみのものが多い。なんか会話が曲になってく感じで、ラップも多い。「ウエスト・サイド・ストーリー」と比べると歌詞があまり残らず、それぞれの曲の完成度は劣る気がするが、これがミュージカルの最先端なのかね。大人数でのダンスは観てて気持ちが良い。街の人達が細々ミュージカルの一部になる感じが良い。一番印象に残るのは頭の「イン・ザ・ハイツ」かな?幻想的な壁面ダンスも良かった。故郷ドミニカに帰る夢を持つ主人公ウスナビを演じたアンソニー・ラモスの人柄が滲むような柔らかくて優しげな雰囲気が良い。名前の由来が可笑しかった。みんなが彼を好きな感じが好ましい。本筋にあまり絡まないピラグア売りがやたらと出てくるなぁと思ったら原作者なのかぁ。本作は停電の3日前から始まるお話だが、先日の地震で久々に停電を経験してみて、数時間でも大変だった。とてもあんな平気じゃいられない。
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