酔っ払いの男に絡まれた妻を助けるために乱闘となり、相手を殺した罪に問われ、で20年の有罪判決を下されたピートは、FBIのウィルコックスから４年で仮釈放と引き換えにマフィアの潜入捜査員になる事を持ちかけられるのだった。
そして、ポーランド系マフィアの組織に潜入したピートはFBIとデカい麻薬取引の現場を抑えようとするも、予測不能事態に見舞われ、いつしかFBIにもマフィアにも裏切られることに。
果たしてピートは最悪な状況を打開できるのか？！
PVの完成度や広告の煽りがかなり上手く出来ていて何気に気になっていた作品という事もあってか期待して鑑賞。
こういった奇を衒ったサスペンス物にしては、衝撃的なスタートというよりは割と穏やかなスタートを切っており、少し面を食いつつも地味でありながらテンポの良いストーリー展開は見ていて気持ち良かった。
根は家族想いで善人なピートがじわじわと周囲の人物に裏切られ、八方塞がりになっていく地獄を生み出すのが上手く感じられる。
一方で、ピート以外のキャラクターの深掘りが最小限になされている為か、他キャラクターの動向に「？？？」となってしまうのでそこは少しでも多く深掘りして欲しかった様に感じら、ピートのキャラクター視点で物事が動くわけでもなく、周囲でも同時に色々な事が起こるのでやはりキャラクターの深掘りって大事だなと感じられた。
欲に塗れた力の強い権力者がピートに対して次々と力を振り翳す描写は見ていてしんどい部分があり、正直に生きるのがより辛く感じてしまう所もあるが、迎えるラストは個人的に良かった気がする。
しかし、クサいムショの飯を頬張るジョエル・キナマン眼福。
