うえ

ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜のうえのレビュー・感想・評価

4.3
「ララランド」のヒロイン、エマストーンが主演という理由で手に取り鑑賞。


内容に関しては、前知識ゼロで観てみたが、人種差別という重く難しいテーマを扱う作品で少し驚いた。

1960年代、アメリカでは白人と黒人で待遇が分かれる社会だった。
今でこそ、それは人種差別であると言えるかもしれないが、かつてはその構造が当たり前だったらしい。
この作品は、そんな当時を舞台にした富裕層の白人たちと彼らに仕える黒人メイドたちを描いている。

心が痛むシーンもいくつかあるが、登場人物たちの多彩なキャラクターとユーモラスなセリフにより、けっして社会的メッセージの主張だけに凝り固まらず、映画という娯楽が意識された作品となっていた。
そのおかげか、観終わった後、非常に重厚な人間ドラマであったにも関わらず、温かい気持ちになることができた。

当たり前の権利を当たり前のように主張することができる、それが当たり前でなかった時代を考えることは現代を生きる僕たちに必要なことかもしれません。
うえ

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