kanko

つつんで、ひらいてのkankoのレビュー・感想・評価

つつんで、ひらいて(2019年製作の映画)
4.0
本が好き、物としての本も好き、と言う方は絶対面白いと思う。もうずっとワクワクとしながら観ていた。
普段多分本と言っても中身の方しか話題に登らないと思うんだけどそれだけではきっともったいないと思う。装丁って一体どんな方に寄ってどんな風に作られているんだろうとぼんやり考えていたけれどその過程を見れて胸にグッときました。

装丁家の菊地信義さんを追いかけたドキュメンタリーなんだけど彼の装丁、文字の置かれ方が本当に良いんだよなあ。

彼が装丁を手がけている作家、在りし日の古井由吉さんがインタビューに出られていてこれからの本のありようみたいなお話もされていたのが印象的。手に取る人がいなければ本という物は無くなっていってしまう。
とは言えKindleで本を読んでいたりする自分も居るんだけど。もう、本を置く場所が本当にない。

でもこの映画に出てきた古井さんの本をポチってしまった。うっとりと手のひらにその本を感じたい。

いつかどこかの書店で菊地さんの装丁した本を集めたブックフェアやってくれないかな。きっとあれもこれも欲しくなってしまうでしょう。
kanko

kanko