柊

つつんで、ひらいての柊のレビュー・感想・評価

つつんで、ひらいて(2019年製作の映画)
3.6
装丁と言う仕事にスポットを当てた事はとても嬉しい。装丁家とは究極の縁の下の存在。
そして、装丁に関わるのは装丁家だけでなく、デザインを完成させるために、印刷屋、紙屋とか、とかとか…さらに沢山の縁の下の方々。みんな素晴らしい。

でも本は今売れない。あんなに沢山の人の手を使って作られた本も売れなければ断裁。本屋さんもどんどん街から消えていく。本を手に取ることもできない人が増えていく。本は愛でるものではないけれど、美しい本は愛でたくなる。積ん読も読書の内。とかいろいろ考えるけど、本から得られる知識は無限だ。もちろん若者はネットも同じと考えるかもしれないけれど…

それにしても菊池氏。超アナログな仕事ぶり。今時、カッターナイフと定規とカッティングボードがあんなに生き生きと存在する職場にびっくりした。のりもセロテープも現役だった。時間が止まっている。

自分の事傲慢と謙遜したように言っていたけど、私には最初からとても傲慢な物言いする人だなぁと感じた。編集者や撮影者との会話で上から目線がすごい。一昔前ってデザイン畑の人ってこういうタイプが多かったと思う。自己陶酔型?
でも自分でもちゃんと分析できてるんならいいのか。
柊