ー デザインは、こしらえるもの。
装幀の仕事がこんなに緻密なものだなんて
全く知りませんでした。
本に限らずネットですぐに何でも
買えてしまう時代。
本は、紙じゃなくても読めてしまう時代。
私は電子書籍をほとんど読まないけど、
本屋に行くというそのこと自体がまた違う見方でもっと面白くなる映画でした。
この映画を観たあとだと、本屋はある種の美術館と捉えられる。
お気に入りのコーヒーカップだとコーヒーがもっとおいしい。ほっと一息つける喫茶店がある。壊れかけの蓄音機でレコードを聴く。
便利でコミュニケーションの形も日々変わっている現代で、知らず知らずのうちに豊かなものを見失っている気がしました。
登場する中の一人の作家さんが、時代が変わって人々がどう考えていくか…だから、装丁に関してはこの先予測がつかないよねぇ、みたいなことをおっしゃっていました。
見失っていても、物事に対する価値の捉え方や人の気持ち次第で、失わなくて済むものもたくさんあると思います。
本に限らず、何かを買う、選ぶ、お店に足を運ぶ、映画館に足を運ぶ、というのは、時間の無駄ではなくて「体験」ですね。
この作品を作ったことに対して、知らない世界を見せてくれてありがとうございます、という気持ちです。