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ゴーストバスターズ/アフターライフのkuuのレビュー・感想・評価

4.0
『ゴーストバスターズ/アフターライフ』
原題 Ghostbusters: Afterlife.
映倫区分 PG12.
製作年 2021年。上映時間 124分。
幽霊退治に挑む冴えない科学者たちの奮闘をユーモラスに描き、1980年代に世界的ブームを巻き起こした『ゴーストバスターズ』と『ゴーストバスターズ2』の続編。
前2作の監督アイバン・ライトマンの息子ジェイソン・ライトマンがメガホンをとり、ゴーストバスターズのメンバーの孫娘の活躍を描く。
フィービーを『gifted ギフテッド』のマッケンナ・グレイス(最近やと個人的にはドラマ『ヤング・シェルドン』ペイジ・スワンソン役が印象ちょい、今作品のキャラと似てるかな、あと、彼女は、オリジナル版『ゴーストバスターズ』でエゴン・スペングラー博士を演じたハロルド・ライミスと同じメガネフレームをかけ、同じ髪型をしてんのは注目かな。)、兄トレヴァーを『IT イット』シリーズのフィン・ウルフハードが演じる。
ダン・エイクロイドがレイモンド・スタンツ博士というキャラを演じるんは、今回で6回目で他には『ゴーストバスターズ』(1984)、『ゴーストバスターズII』(1989)、『キャスパー』(1995)、ビデオゲーム版『ゴーストバスターズ』(2009)、『プラネットコースター』である。ゴーストバスターズ』DLC(2019年)です🙋‍♂️。

少女フィービーは母や兄とともに、祖父が遺した田舎の古い屋敷に引っ越して来る。
この街では30年間にわたり、原因不明の地震が頻発していた。
ある日フィービーは地下研究室でハイテク装備の数々を発見し、祖父がかつてニューヨークを救ったゴーストバスターズの一員だったことを知る。そんな中、フィービーは床下にあった装置『ゴーストトラップ』を誤って開封してしまう。
すると不気味な緑色の光が解き放たれ、さらなる異変が街を襲いはじめる。 

優れた興行成績と大胆不敵なヒーローの活躍するカルト的人気の『ゴーストバスターズ』シリーズ前2作。
その前2作から30年以上も待たねばならなかった『ゴーストバスターズ』の第3弾は、大人目線であまり期待してなかったし、劇場公開時はサブスクで配信されるのを待ち今になり視聴。
2014年にこの世を去ったハロルド・ライミスに別れを告げ、ポール・フェイグによるリメイクを目にし、総じてソニーがゴーストバスターズというブランドで行ったことに失望してたのもあるかな。
しかし、今作品を見終わって劇場公開を逃したのは残念でならない気持ちになってます。
後継作品として模範的とは云いい難いけど、個人的には善き作品と感じてます。
3作目の製作者陣の、アイヴァン・ライトマンというカルト的なディロギーに対する敬愛の態度と敬意は、全編を通じて感じられました。
それもそのはず、ライトマンの息子であるジェイソンが3作目の監督を担当したからやとは思うが。
リメイクでは、ポール・フェイグがイタい作品を残したちゅう例を前にして(『超RIZIN』でボクサーの神メイウェザーVS朝倉未来の試合前の花束贈呈で『ごぼうの党』奥野卓志代表がメイウェザーに花束を渡さず、目の前でリングに投げ捨てた蛮行のような)、ライトマンJr.は、再び実験をするのではなく、多くの世代の観客に愛されている古き良き物語の真の精神に立ち返り今作品を製作したのが伺える。
そして、ハロルド・ライミスがこの世を去って久しいが、歴史に多大な影響を与えたエゴン・スペングラーと彼らの運命を密接に絡めながら、有能かつ徹底的に仕事を取り組んだんやろうとも伺える。
ライトマンJr.は、この愛すべきヒーローにそれなりの注意を払うことで、謙虚なエゴン・スペングラー博士が過去においていかに重要であったかを示すと同時に、なぜ彼のレガシィを中心に新たな歴史を築く価値があるのかを明確にした。
スペングラーの秘密を明らかにすることで、新しいヒーローを知り、現代生活の最近のトレンドに適応しながら、同時に現在と未来に大きな影響を与え続けている過去を忘れてはいけないのかな。
もちろん、ライトマンJr.は、真のゴーストバスターズとエゴン・スペングラーへの敬意を証明したが、映画の製作においては、あまりにもアカデミックで抑制された作業をしていたため、『アフターライフ』は信じられないほど巧みで、ノスタルジック。
しかし、同時に、どこか予想通りの作品になってんのは否めないかな。
もちろん、画面上でシリーズの真の復活を見たかったのだろうが、この物語は多くの面で、カバーされた素材の繰り返しも否めない。
加えて、異世界の悪の勢力と、潜在能力を持ちながらそれを十分に発揮できない一般的なタイプのヒーローの両方に関するもの。
でも、云い変えたらライトマンJr.は、父親の遺志を継いで巧みに仕事をしてる。
よく配置された小道具、オリジナルを彷彿とさせる脚本、ジョーク、おなじみのカメラアングルなどが、若いキャストたちが難なくまとめたオリジナルストーリーのノスタルジーに拍車をかけていると云える。
(クレジットの真ん中あたりで、オリジナル映画の重要なキャラが登場するシーンを見ることができます。かなり楽しく、懐かしいものになるはずです。)
前2作のファンもきっと楽しめるところも多々ある楽しい作品に仕上がってると云える。
視覚的にも美しく、オリジナルの音楽も効果的で、新しい現代音楽も気分を高揚させてくれました。
個人的には、30年たった続編としては善き映画だと思うし、これ以上望むものはないっす。
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