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ふたりの女のkazunのレビュー・感想・評価

ふたりの女(1960年製作の映画)
4.0
第二次世界大戦中のイタリア。夫を亡くしたチェジラは娘ロゼッタと故郷の田舎へ疎開する。抵抗分子であるミケーレが母子に気を遣ってくれ、ロゼッタは彼に惹かれる。

印象的なシーン
・夫の友人ジョバンニが戸を閉める
・ミケーレに偶然裸を見られるロゼッタ
・朗読会 話が進まない
・ムッソリーニが捕まった知らせ
・ドイツ将校に食って掛かるチェジラ
・ミケーレが拉致される
・米軍の車列
・モロッコ兵の蛮行
・母子の嘆き

戦争の本質を抉り出した傑作です。

イタリアの至宝ソフィア・ローレンが気丈なイタリア女性を演じて圧巻です。
娘役のエレオノラ・ブラウンも序盤の可憐な少女の面と終盤の心を失った様子の演技が素晴らしいです。
ジャン=ポール・ベルモンドはインテリ風な青年という変わった役どころでした。

やはり一番衝撃的だったのが教会の場面です。逃げ回る母子に容赦しない兵士達。

1960年の作品でまだまだ戦争の記憶が生々しい時代にこのような作品が作られた意義を私達は考えなければいけないですね。
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