m

閉鎖病棟ーそれぞれの朝ーのmのレビュー・感想・評価

閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)
3.6
夜は必ず明けるっていうのは希望的に使われることが多いけど、時と人と場合によっては朝が来ることは絶望でもあると思う。

周りと同じようにするのがしんどい、生きづらい、って思ってるあの病院にいる人たちは多分みんな、朝が来る希望と夜の安心感の両方を感じたことがあるんじゃないかと思う。
それでも絶対に朝は来て社会はいつも通り動き出すから、また自分も頑張らなきゃいけなくて、そうして流れる時間の上でみんな少しずつ確実に、進んでいるのだと思う
そういう意味で「それぞれの朝」というサブタイトル?には重みを感じる。

それはそれとして内容はかなり難しくて誰の目線で見たらいいのかも分からなくて、「いろんな人がいる」では到底片付けられない空虚さが残ってしまった。

3人それぞれのこれまでの人生をもっと知れるとより入り込める気がする。
特に秀丸さんが由紀ちゃんのためにはなぜそこまでできたのか、もちろん気持ちは分かるけど、そこには普通の優しさ以上のものが必ずあったはずで、あえて説明せずに残されたその空白を埋められるほどには私は受け止めきれなかった。
それぞれ演技がすごく良いだけに、より濃い中身で見たかったな…とも思った。

Kの主題歌が温かくて、一番の希望だった、、
m

m