へんりー

貞子のへんりーのレビュー・感想・評価

貞子(2019年製作の映画)
2.0
中田秀夫自身が創った大好きなリングシリーズの新作なんて僕には昔なら夢のようだった、特に「貞子3D」の頃に。でも中田監督が才能を失ったことも違いない、「クロユリ団地」がそんなに悪くなかったのに。でもそれは川井憲次のおかげだったかな。1998年「リング」(僕の人生で一番好きなホラー映画)も川井憲次の素晴らしすぎるサウンドデザインがなければ考えられないと思う、他の材料も同じく良かったのに。でも今回の材料が全部腐った。サウンドデザインが素人っぽい、あと中田監督と同じく原作を著作した清水紘治も才能を失ったようだ、結局セルフパロディーになってしまった。特に恥ずかしいのは「リング」からの中途半端にリサイクルされたシーン、例えば貞子がテレビから出るシーン。実際にビデオに呪われるなんてそれを観るよりまし。中田監督が自分の傑作の良さを全く理解できてないらしい。盗作よりも酷い。
まあ。せめて退屈はあまりしなかった。清水崇の「こどもづかい」などの酷さのレベルじゃない。キャラクターは普通にいける。佐藤仁美が帰ってきたことも素敵だ、途中までに気づかなかったけど同じ人だ!でも結局どうしても無駄だ、脚本がめちゃくちゃ(ちゃんとしたコンセプトさえない、「貞子3D」と同じく「なんとかインターネット」、ポテンシャルがあるのに)でスタイルや作風もテレビレベルだ。何よりも重大なはずれはもちろん:この映画は全く一切も怖くない。最後もバカでがっかりした。
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