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サバハのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

サバハ(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

カルトミステリー(カルト的な人気を誇る」のカルトではなく、「新興宗教」の方のカルト)。

宗教問題研究所のパク牧師が、鹿野苑という新興宗教を怪しく思い、調査を開始する。調査を進めるにつれ、彼らがある経典を信奉していることが明らかになる。それを書いたのは、1985年に姿を消したキム・ジェソクという1899年生まれの教祖だった。それと並行して、江原道で1999年生まれの女の子が殺される事件が起こっていた。…

序盤、パク牧師がクリスマスに言及し、王(キリスト)が生まれるという予言を恐れて2歳以下の男の子を虐殺したヘロデ王の話が出てくる。その伏線が回収される方向で話が進む。

一見仏教徒のキム・ジェソクが邪悪な虐殺者、キリスト教(閉じ込められていた扉に描かれた十字架から)の双子の姉が彼の暴走を止める聖者のように思えるが、韓国の宗教的背景すべてが分かっているわけではない自分には断言できない。

宗教問題研究所の女性事務員の扱いは前時代的だが、そこらへんを改善した上で、カルトハンターものとしてシリーズ化してほしい。

原題"사바하 "(「娑婆訶」"Svaha")の意味:
『大辞林』「〘仏〙 密教で呪文の最後につける語。密教ではさまざまに解釈するが、元来は仏への感嘆・呼びかけの語。」

『精選版 日本国語大辞典』「〘名〙 (svāhā の音訳) 仏語。真言(しんごん)や陀羅尼(だらに)の最後に添えていうことばで、願いの成就を祈る秘語。いやさかの意で用いる。元来は良い供物の意。」

宗教団体名の「鹿野苑」:
「デジタル大辞泉」「《〈梵〉Mṛgadāvaの訳》中インドの波羅奈国にあった林園。釈迦が悟りを開いてのち初めて説法し、五人の比丘(びく)を導いた所。現在のバラナシ北郊のサールナートにあたる。鹿苑。鹿(しか)の苑(その)。

英題の"The Sixth Finger"が思いっきり終盤のネタバレで笑った。
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