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二ノ国のsomaddesignのレビュー・感想・評価

二ノ国(2019年製作の映画)
2.0
是非とも気の置けない友達同士で一献傾け見たい映画

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車椅子生活を送る高校生ユウは、学校でトップクラスの成績を誇る秀才で、バスケ部の人気者ハルと、ハルの彼女コトナとは幼なじみだ。ある日、事件に巻き込まれたコトナを助けようとしたユウとハルは、現実世界と並行する魔法の世界「二ノ国」に引き込まれ、そこでもうひとりのコトナであるアーシャ姫と出会う。ユウはアーシャにひかれていくが、コトナを救うためにはアーシャの命を奪わなければならないということを知り、2人は究極の選択を迫られる。

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まさか「DQ YOUR STORY」に匹敵するアニメにこんなにスグ出会うハメになろうとは……😨

ゲームに疎くて、もともとRPGゲームがあったことすら知らず。予告編以上の予習なしで鑑賞。
アニメのクオリティがスマホゲームのアニメパートみてぇだと思ったら、ゲームの雰囲気をなるべく踏襲てことなんだろか。世界観に対してアニメが追いついてない感じ。CGだけがヌルヌル動いて気持ち悪い。

本職声優じゃない役者さんが声を当てることに比較的寛容な方ですが、今作だと全然うまく行ってない印象。声だけの演技に慣れてないせいもあるのか、主要三人が全員棒。何箇所か完全に口のタイミングと声が合ってないシーンもあった。映画館なのに回線の調子が悪くて音ズレ出たかと思ったよ。

冒頭でヒロインが窮地に陥るまでは普通だったけど、そこからハルの暴走と浅慮に振り回されて、イライラを通り越して呆れて物語に没入できませんでした。普通に救急車待つか、サキ姉のクルマ使えよ!怪我人をカジュアルに持ち運ぶんじゃないよ!

とにかくこのバスケ少年ハルって奴が運動バカを通り越して、視野の狭くて直情的すぎ。親友の言葉より初対面の相手から聞かされた話をアッサリ信じて、周りの迷惑顧みず暴走し続けてしまう。被害者ヅラしてっけど、事態を悪くしてるのオメエだよ!と後頭部はたきたい。

予告編だと「ニノ国の姫様を救えば、イチノ国の愛する人を失う」っていう究極の選択の狭間で親友二人が引き裂かれる話のようだけど、全然そんなことなくてハルが勝手にデマに振り回されてるだけ。その結果ニノ国でも現世でも、アチコチでたくさんの人命を犠牲にして「それが戦争だ」ってどんな理屈だよ!アホすぎるだろ!

親友ユウの車椅子の設定にしても、中盤以降全く意味がない。ていうか最初に二ノ国に転送されて「歩ける!」て驚くシーンのためだけの要素で、移動が不自由である設定やハンデキャップを背負う人生への苦悩も描かれない。
その割に終盤にかけて怒涛の勢いで設定の後出しジャンケンが酷い!
ラスボスの正体に至っては「そんな伏線してた?」て急な話。そもそもラスボス誕生の事情にしたって酷くて「そりゃ恨まれるっしょ」て話で、「その件については先王は大変悔いておられた」て言われましても……。だいたい二ノ国のラスボスと対になるイチノ国のキャラがいなくて、現実には大した変化が得られないのが事態を小さく感じられちゃう。さらに大オチのハルの気付きはどう考えても無理がある。

ことほど左様に、設定だけが複数あって物語の体を成しておらず、物語を通じて伝えたい事が特にないように思えた。
プリンセスの佇まいも前時代的っちゅーのか、白馬の王子様に守られるだけの可憐な姫様ってのもどうかと。本家ディズニーでさえ現代的にアップデートして、自発的な自分で困難に立ち向かうプリンセス像が常識の昨今、いつまで男は外で大事なモノを守るために戦う価値観やっとんじゃと。


ツッコミだけで一晩呑み明かせる勢いで粗が多いので、友人連れ立って見に行ってそのまま飲みに行くか、DVDで見ながら呑んでギャーギャー笑いながら見るのが吉◎

79本目