DJりん

窮鼠はチーズの夢を見るのDJりんのレビュー・感想・評価

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)
3.8
メンタルが落ちてる時に見たくなるかもと思った作品。
まず私の中の評価で4.0に届かないにも関わらず、また見たいかも…と思わせてくれた魅力が今作にはあった。
流され、流されで生きてきた男が初めて本気で人を愛したっていう流れだけれど、かなり色々考えさせられた。
まあ正直大倉は男から見てもイケメンだから、受け身の恋愛でも充分モテちゃうのも何となく理解できる。
でも受け身でしか恋愛しない人って、知らず知らずの内にそういう気持ちが態度とか色んな部分に現れちゃうから、結局パートナーは離れていってしまうんじゃないかなと思った。
それに受け身でしか恋愛してこなかった人って、絶対どこかのタイミングでそのツケが回ってくる様な気がした。
だからこそそんな受け身な大倉が、本気で好きに、愛していたことに気付き苦しくなり、涙を流す部分にはとても魅了された。
ゲイ相手だから、そういう場所に行けばすぐに代わりが見つかると思ったけれどそんな簡単にいく訳ないよね💧
誰でもいいって訳ではもうないんだし、ましてやイケメンで自分を8年間も想ってくれてて、自分も心から愛している人の代わりなんてそう簡単に見つかる訳がない。
そのことに気付いた大倉がとても印象的だったし、その後の大倉の変わっていく様子も素晴らしかった。
それにこれは私の勝手な解釈なのだが、案外2人の未来はそう悪い物でもない気がした。
勿論最初は成田凌が必死で大倉を拒むだろうけれど、好きって気持ちに完全にフタをすることは不可能だと思うし、大倉も必死になって一緒に生きていきたいという想いを伝え続ければ十二分に、やり直すことは出来るのではないかと思った。
こんな感じで、かなり苦しくなる場面もあると同時に深く共感できる部分もあるので、気になっている方には是非見て欲しい作品だった。
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