バルバワ

フォードvsフェラーリのバルバワのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.2
フォードに足りないのはッ!情熱思想理想思考気品優雅さ勤勉さ!そして何より…
速 さ が 足 り な い !

…すみません、今作のレビューとは全く関係ありませんが名作アニメ《スクライド》のストレイト・クーガー兄貴を思い出し、書きたくなりました。
嫁は強い人で惚れ甲斐もありますが、私こと蛇野郎に映画を観せてくれません。だからこそ、コソコソ観に行くのです!私は私の味方だから!←ちょっと頭おかしい

映画こそ文化の真髄だと思うが嫁には主張しない…それが隠れシネシタンだッ!

いやぁ…フォードVSフォード!

あらすじはレースでも経営でもフェラーリに一本取られたフォードが「レースでアイツ等をギャフンと言わせてやる!」と躍起になりアウトローのシェルビーとマイルズの二人に声を掛ける!…的な感じです。

まずは音がすんごい!私は2D字幕で鑑賞したのですが、エンジンの音で体が振動したのがわかりました。またレースはほとんどCGなしということも相まってレースカーに乗っている感が半端ないです。ペーパードライバーな私も「行くぜ、お嬢さんニヤリ(*▼ー▼)」と車に話し掛けながら運転したくなりました。
音も映像も良いのでレースシーンは軒並み良いです(←バカの文章)!個人的に一番最初のマイルズが出場した小さなレースが好きです。

序盤~終盤まで現場VS本社の描写がふんだんに描かれます。本社のアホによる現場の流れを全く考えない提案に「ああん?(💢-д-)」とショットグラスを片目に突っ込みたくなることも多々ありますので、現場のシェルビー&マイルズチームに感情移入してしまいましたよ。だから鍵を閉めるシーンは「ははっ、ザマァ( ´▽`)」と胸がすきました。

あと、ちょっとした描写が粋でしてね、マイルズがある理由で捨てた過去のレースで獲ったトロフィーを捨てるのですが息子がこっそりゴミ箱から回収していたり、シェルビーとマイルズがケンカするシーンで二人が揉み合って倒れ込みシェルビーが何かでマイルズを殴ろうと手を探り1度ビール缶を掴みかけるが、止めて隣に転がっていたポテチ袋で殴るシーン、フェラーリの社長とマイルズの目配せとか台詞はないのにキャラクターの人格や想いが伝わってきます。こういうの好き。

まあ、私自身車に対してあまり興味はないので車の部品の名称はすべからく「ほぁ?ポカーン(゜▽゜)」でした。あと前述したように、基本は本社と現場とのトラブルが多いのでVSフェラーリ感は希薄に思いました。そして、もうちょいマイルズとシェルビーとの熱い友情を育む描写が欲しかったです。

そして、今作は味わい深く終わります。ネタバレになるので多くは書けませんが個人的に「終わった!」というタイミングが二度程来たのですが、さらに先を描き「それでも人生は続くッ!ビシッ(`□´)b」って感じで終わります。「『ダークナイト ライジング』みたいな終わり方だったらどうしよう…」とか本気でハラハラしたのは内緒。

とにかく男達は熱いし、レースは大迫力だし、ジジイがべそをかくし、何よりケンカを足組んで見守る奥さんが良かった!

良い映画だ、鑑賞しがいがある、嫁にバレるリスクを懸けるに値するほど!
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