しゆ

フォードvsフェラーリのしゆのネタバレレビュー・内容・結末

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

IMAXとDolby Cinemaで鑑賞。
なんといっても見所は圧倒的な臨場感!エンジンと排気の爆音、歓声、迫力!!今年一発目の劇場鑑賞からとんでもないものを観れました。車にあまり関心のない私でも夢中になれたのでマニアが観たらもっと凄い感動なんだろうな…。
命がけの男たちの挑戦は文字通り手に汗握る展開でめちゃくちゃ熱い。シェルビーの「まだだ」「まだだ」「今だ」の声に完璧に呼応するケンとそれがル・マンで反復されるっていう構成が良かった。喧嘩になって缶詰を掴むのをやめるシーンが好き。
できる限りCGを使わずに撮影する手法や超高速で走る車を捉えたカメラワークには製作陣の熱意が…実際に1966年ル・マンを完走したドライバーの息子たちがキャストやスタントマンとして出演していたりと、モデルとなった実在の人物たちへの敬意を忘れないスタイルが好印象。
ドラマ要素も強くて企業戦争や方針の違いによる内部の争いが実話なだけあって(多少脚色されてるとは思うけど)生々しかった。余談だけどここ2年のル・マンレース優勝チームはトヨタらしい。さすが。
マット・デイモンの演技も良かったけど特に印象的だったのはクリスチャン・ベール。役作りのために30kgもの減量に成功したうえでケン本人そのまま憑依したような演技が圧巻。最後の写真は本人かと疑いそうになるくらいそっくり。ラストは『フォードvsフェラーリ』のタイトルからは到底想像できない儚い終わり方だった。
まさに映画館で観るための映画でした。大満足。
しゆ

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