組織として描くことが出来なかったため(原案の使用許可が降りていない情報は合っているのか？)、人物評として物語が展開される。親子の絆や単純明快な悪役の設定がなされる等、「日曜劇場」を観させられている感覚に陥るのが残念。
2時間半強の鑑賞の果てに、帰りの電車では、豊田章男の「(立場上、環境が良い車を推しているが)ガソリン臭くてうるさくて燃費の悪い車が好き」という屈託のない笑顔がチラチラと思い浮かんでしまう。
スポーツカー好きであるトップによる先導がル・マンで2年連続の優勝に導いているのたがら、大組織におけるトップダウンの力は並外れたものではないのだろう。
組織の意思決定能力の煩わしさも重要な一方で、トップダウンで結集した力も欲しかった。
今一度、組織側の物語で描いてほしい。
