ミミック

ピアッシングのミミックのネタバレレビュー・内容・結末

ピアッシング(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

思った通りにはいかないが、思わぬ所で類友を得る話。
見るSM、80分体験コースといった感じで思ったよりあっという間だった。
OPEDのミニチュアのようなマンションの外観が不思議な質感。
タクシーで移動するシーン実景なのに作り物っぽくてレトロお洒落。
サスペンス調の映像はデ・パルマ、音楽の付け方はオリジナルの方の『サスペリア』っぽい。
殺しのシミュレーションをエアーで予習するシーンがコントチックでお気に入り、というか全編噛み合ってるような噛み合ってないような二人の関係がコント的とも言えるか。
トイレから出てきたちっちゃいクリーチャーなど主人公の潜在意識の映像にセンスを感じる。
肝心のタイトルである二人の対比する「ピアッシング」の見せ方がそれほど印象に残らない。
PG12ということで表現はそれほど激しくはないが、それでも二人の狂気の根源、特殊性癖の行き着く先、孤独さなどはもう少し踏み込んで描いて欲しかった。
そういう意味では残酷さ一点を極めた、同じく村上龍原作で三池崇史監督の『オーディション』の方が個人的には好み。
巨大なマンションをカメラがゆっくり引いていくエンドロールはどんな意図だったのか。一人ずつ抱えるものは違う、ということなのかな。
ミミック

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