Henderson

ピアッシングのHendersonのネタバレレビュー・内容・結末

ピアッシング(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

村上龍原作のアメリカ映画で、シネマカリテとシネクイントで上映しているということは・・・。

観る前は、いかにも捻ったアート映画のようで、”とんがってます”感が満載のイメージで、「人間の深層心理にあるものが・・・」なんて言いそうな感じでした。確かにその通りなんですが、いちばんの魅力は、主人公たち(特に男の動き)が真剣になればなるほど滑稽に見えるところですね。

やばい妄想にとり憑かれた男が思いを遂げるためにSM嬢を呼んだら、その女がさらにやばかったというお話し。SのはずがMになり、Mだと思ったらSだった・・・。本当はふたりとも凄く深いバックグランドがあるのでしょうが、目の前で起こっていることだけを観れば、かなりのブラックコメディです。しかも甘くてロマンチックなムードまで散りばめられ、俳優がうまいのでグイグイ引き込まれます。

そして映像は、たびたび出てくる高層ビルの作り物感が何とも不思議です。さらにそこにかぶさる音楽が最高!あまりにもクールなので調べたら、70年代のイタリアのホラー映画から使っているようですね。(サントラがあったら欲しい)

色々な意味で傷つけあう物語なので、あまりにも長々と執拗だと困りますが、上映時間は何と81分でカリッとまとまってます。

「ピアッシング」おすすめします!!
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