福福吉吉

ゴーストランドの惨劇の福福吉吉のレビュー・感想・評価

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)
4.0
母ポリーン、姉ヴェラ、妹ベスの三人家族は人里離れた家に引っ越した夜に、二人組の暴漢が家に押し入ってくる。そして、ボリーンは暴漢たちを刺し殺す。それから数年後、ホラー作家として成功したベスのもとにヴェラからの電話があり、ベスは実家に帰る。ポリーンに温かく迎えられるが、ヴェラは何かに怯え、地下室に閉じこもっていた。

ストーリー展開に緩急がついていながらも、ずっとつきまとう不気味な雰囲気が緊張感を途切れさせない。
ストーリー当初から不気味なキャンディーカーが観ている側を不安にさせる。そして、転居先の家が人形だらけで更に不気味さに輪をかける。新居は元々、亡くなった叔母の住んでいた家だったのだが、お化け屋敷にしか見えない。
その後、ひと悶着があって、数年後のベスの話に飛ぶので観ている側を安心させておいて、そこからまた不気味な雰囲気がじわじわ増していき、ヴェラの姿で一気に不安にさせてくる展開は非常に上手く構成されている。その後も一筋縄ではいかないので、不愉快ながらも興味を欠かせない。

暴漢の二人組はそれぞれ個性的で、精神的に異常であるため、観ている側を非常に不愉快にしてくるとともに、何をするか予想がつかない面白さもあった。

本作は不愉快なシーンが続きながらも観終った後の満足感は高く、非常に面白かった。
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