Hiro

DUNE/デューン 砂の惑星のHiroのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.0
“これはまだ始まりにすぎない。”

作品が持つ原始的な“説得力”は時に
それが映画ということを忘れさせる。
誰が何を言おうが自分は間違いなく
あの時、”砂の惑星”に立っていた。

砂に覆われ巨大な砂虫が巣食う惑星
アラキス。その惑星は通称デューン
と呼ばれ”宇宙を支配する力”を持つ
スパイス”メランジ”の唯一の原産地
だった。一つ惑星の支配権を巡って
二つの勢力が争う中で”未来予知”の
力を持つ若き主人公が無双する王道
ともいえる”救世主大活躍”物語です。

伝説の名作SFがこの令和の時代に
再び。技術が格段にアップして、
圧倒的な”砂の惑星”が誕生した。
我々が住む、この”水の惑星”とは
全く逆の地で伝説は生まれるのか。

思いっ切りハードルを上げて見に
行ったのだが自分の想定していた
レベルのはるか“高み”をもの凄い
スピードでこれは通過していく。

いうなればこれは圧倒的な没入体験。
観ているだけで口の中に”砂”が紛れ
込むような惑星の存在感とむせかえる
様な冒険譚。これはいま流行っている
サブスク配信ではなく、間違いなく
スクリーンでじっくりと鑑賞すべき
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の”芸術品”。

大事な事は、ひとつだけ。予知する
“未来は変えられる”のだということ。
なぜならそれは、彼自身の”現在”の
考えが現れたものであり、自分の考え方を
変えられるのなら”運命”すらも変えられる。

p.s.
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督に言いたい。
なんでpart2の"公開日程"を教えてくれ
ないんですか。2時間半とは思えないほど
一瞬で時が過ぎ去り、なにより主人公役の
”砂“もしたたる俳優ティモシー・シャラメが
美しすぎる。これぞ”次世代のスター”の魅力。

登場人物たちが厳しい環境下で生き抜く
様子は自分も”恐怖と死”を連想させる。
大いなる自然の前では人は無力なのか。
映画としてなら、何度でもこの砂漠に
入り込みたい。必要な物は水と”メランジ”
を振りかけたポップコーンに違いない
Hiro

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