伊尾喜大祐

DUNE/デューン 砂の惑星の伊尾喜大祐のレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.0
IMAXスクリーンで鑑賞。

本作は可能な限り大きなスクリーンで観る方がいい。見渡す限りの砂漠が広がるアラキス=砂の惑星に、観客たちを誘う画作りになっているからだ。

家庭のテレビでDVDや配信で本作を観ると、巨大な宇宙船や広大な砂漠の中に、ポツンと豆粒のように登場人物が写るカットの多さに首をかしげることになるだろう。その代わりに大スクリーンでは、アラキスと劇場がスクリーンを挟んでつながっているかのような錯覚さえ覚えた。12.1chサラウンド音響の臨場感も、その感覚に大きく貢献している。

そして本作、主人公ポールがアラキスという、自分の故郷とは別世界に順応していく様をじっくり丁寧に見せていく。その語り口には、思いがけず「アラビアのロレンス」を思い出したほどだ。

映画冒頭で語られるように、本作は「パート1」である。さあ、役者は揃った。ポールの冒険は、まだ幕を開けたばかりだ。いまから続編の公開が待ちきれない。