蜜柑

ドラゴンクエスト ユア・ストーリーの蜜柑のネタバレレビュー・内容・結末

1.2

このレビューはネタバレを含みます

【CG】
CG自体あまり好きではないのですが、綺麗でした。キャラクターの感情・魅力もうまく引き出せていて、モンスターの迫力も可愛らしさも表現できていました。アクションも良かったと思います。

【ドラクエ5の再現度】
概ね良かったです。ところどころストーリーを端折ったり、改変しています。(子供が双子じゃなくなったり、故郷のサンタローズが崩壊してないなど)
そのため、ストーリー性がほぼ無く、単なるダイジェストっぽくなっていて、この辺は賛否両論ありそうですが、個人的には良いと思います。
私は「ドラクエ5がCGで観れる!映画で観れる!」というだけで、ほぼ満足でしたので。綺麗にドラクエ5が再現されてるだけで、満足する人は多かったんじゃないかなと思います。
というわけで、「最後の15分」まではまあまあ満足できるものでした。

【ラストの展開】
ラストは、今までの冒険が単なるVRのゲーム内であったことを明かされ、「コレは現実じゃない、単なるゲームだ」「大人になれ」って一方的にまくし立てられて、無理矢理に幕を降ろされた感じでした。
これ以上無い最悪の終わり方の映画でした。

こっちは非日常・非現実なのを織り込み済みで、物語にのめり込んでいるワケで、こんな終わりは許されません。
というか、コレって、映画に限らず、漫画、ゲーム、ドラマ、劇、あらゆるフィクション・エンターテイメントを根底から否定していますよね?
プロの仕事とは思えないです。
そもそもこんな結末なんて、ドラクエじゃなくて、どんな題材においても作れちゃうじゃないですか。
なんで、根強いファンが多いこの作品でやるのかが全く見えません。

【まとめ】
綺麗なCGと質の高い音楽でドラクエワールドを表現できていたのですが、最後の展開一つで全くもって台無しな映画です。
「蛇足」という意味を説明するのに、これ以上ない具体例を見ました。
繰り返しますが、絵と音楽は良いので、脚本と監督を全とっかえして、作り直して欲しいです。

「ドラクエの映画」という貴重なコンテンツがこんな劣悪な形で消化されてしまったことが本当に残念です。
蜜柑

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