"多文化主義"をテーマにしたドゥニ・ヴィルヌーヴの短編作品。
主人公は「ペリスコープ」という雑誌のカメラマン。彼は76年のミス・ワールドを探しにジャマイカを訪れるが、迷い込んだトレンチタウンのスラム街で車が故障してしまう。最初は悪夢のような状況に怯えているが、地元の男に案内されて街を歩き回るうちに住人や彼らの音楽に魅了されていく。
タイトルが示唆するように巻戻し・早送りを繰り返し、時間を前後させながら主人公の記憶と彼を取り巻く現実を描く。一方、彼の体験とは別にジャマイカに関するインタビューを挿入することでドキュメンタリー的要素も含んだ興味深い構成。