順慶

在りし日の歌の順慶のレビュー・感想・評価

在りし日の歌(2019年製作の映画)
4.0
上映時間185分。こんな長い作品、映画館じゃなきゃ集中して見れない。
国有工場で働くところから始まる夫婦30年の物語。30年を3時間で描くなら短いものか。

その30年の時制をばらばらにして、現代までを描く中国の現代史。 

ひとりっ子政策下での2人目の妊娠とか、ちょっとはらはらする。そして中国の発展。中国の激動を夫婦の生活を描きながらたどっていく。
でも、生活が派手になるわけでもなく、相変わらず万頭を食べている(うまそうだ)。
映像はずっと地味だけど、どういう想いで暮らしていたのか。じっくりと見せてくれる。

シンシンと呼ばれる子どもの成長の疑問も、時代が戻ることでわかってくる。ストーリーは飽きなかったし、友人と別れと再開も感動的だ。

ともかく30年間をそれぞれひとりの役者が演じていることがすごい。年齢の重ねかたがいい。本当は何歳なんだろ。

ちょっと「アイリッシュマン」みたいだった。見ごたえもたっぷり。
で、タイトルの「歌」って、蛍の光のことか?
順慶

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