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パドルトンのSPNminacoのレビュー・感想・評価

パドルトン(2019年製作の映画)
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アンディとマイケルはご近所の友人。外でパドルトンして、家ではピザ食べてカンフー映画観て、おやすみと言って自分の部屋に帰る。そんなおっさん2人の穏やかで幸福な日常はいつまで続くんだろう。死を迎えようとするマイケルにせめてもの抵抗を試みるアンディが、大人げなく面倒臭くていじらしく。何事にも終わりがあるとしても、誰だって独りになるのはきつい。それまでの習慣を築き上げ共有した人を失ったら、毎日はもう同じようにいかない。カウチやベッド、車やジャグジー、いつもそこに居た人を探さずにいられようか。それでも終わりは来るし、別の意味で上の部屋と下の部屋に分かれて、また日常が続いていく。
1人と1人だから2人になれる関係。いい歳のおっさんが好きなことを好きだと言えること。ワガママを言えること。答えを求めないこと。両者半ズボンのマーク・デュプラスとレイ・ロマノはブロマンスのその先まで、愛の境地を開く。ある意味永遠の伴侶とは、かつてそこにあった居場所と記憶。ドライブインシアターの壁。
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