きみどり

ニューヨーク 親切なロシア料理店のきみどりのレビュー・感想・評価

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ジャケ写&邦題&惹句のミスリードが酷すぎやしませんか案件。

かねてより、配給会社の人間はちゃんと映画観てないんでは?と疑っていますが、その疑惑がいっそう高まりました。

それぞれに事情を抱えた人びとが、老舗のロシア料理店をハブにつながる群像劇なんて、設定はパーフェクトじゃないですか。なのになんか薄味というか、食い足りない印象。脚本の詰めが甘いんかなあ。でも俳優陣は最高だった。
食材が素晴らしいのにお出汁引き忘れたみたいな映画。

しかし…のっぴきならない事情で公助に頼りたくとも頼れないDV被害者のケースがあるのだと、今さらながら知ってショックを受けています。たぶんこれ、日本にも大勢いるよね…。

ところで、あのワーカホリックの看護師さんは病的な「ギバー」に見えるのだけど、彼女の事情をほとんど深掘りせず、最後に恋人ができて終わりチャンチャンなのは少し残念だった。元気で賢くて頑張るケア職の彼女が、いちばん危うく感じるんだけど。
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