このレビューはネタバレを含みます
最底辺にいる人同士で傷をつけたり傷つけあったりする構図は「アス」「パラサイト」にも通ずる、今日的なお話。
一見明確なストーリーが無くただ怒りと暴力と殺人と酒を飲むだけのシーンが続いてるだけの映画と思われるかもだけど、それはほんの少し日々に閉塞感や諦めを感じる自分の日常とも少なからずリンクした。
ただただ日々の不能感や怒りを溜めてラストのように漏れ出し燃え上がることがあっても、それは良き事としては見なされることはない。
酒場ゴールデングローブのような、他愛のない会話が出来る仲間がいる場所があるだけで満足なように思われるかもだが、時よりそれでも満足いかず何かにすがろうとしたくなる…
自分の中の心の鬱々とした部分に共振してしまった忘れがたい一本になった。