カミツレ

エリサ&マルセラのカミツレのネタバレレビュー・内容・結末

エリサ&マルセラ(2019年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

モノクロで落ち着いた雰囲気かと思いきや中身は情熱的。
会うことのできなかった3年間の手紙のやり取りや、2人の愛し方すべてが詩的で美しい。タコ、ワカメ、カタツムリなどをエロティックさを醸し出す小道具として使うのがとても女性監督っぽい演出の仕方だと思った。
本作は演劇としてやってもアリかも。編集の仕方が、演劇の一幕、二幕のような感じでとても印象的だったから。

本作の舞台は1898年で同性愛者への周囲の差別的視線は今より厳しい。だが、当事者を取り巻く環境は今も似たようなものかもしれない。時代は進んでも完璧に偏見を取り除くことができていないのは悲しい。それがエンドクレジットでも数字として表れているのがとてもわかりやすかった。と同時に、希望をも映し出してくれていて救いがあるラスト。

とても良い作品なので多くの人に観ていただきたいなと個人的には思う。
カミツレ

カミツレ