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イエスタデイのikumuraのレビュー・感想・評価

イエスタデイ(2019年製作の映画)
3.3
【ビートルズは人類の文化遺産である】
小学生の時、昼休みの教室で
自分「ビートルズ大好き!ちょーカッコイイ!」
友達「は?あんな古いののどこがイイんだよ。今流れてるSMAPみたいなのをカッコイイって言うんだよ」
自分「なに言ってんの、古いからイイんだろ。」
友達「へー、古いからイイんだ。じゃあモーツァルトでも聞いてろよ」
自分「」
みたいな会話をした記憶のある僕としては、すごい楽しみで期待値アゲアゲで行きました。
結果は・・・うーん、普通かな。

設定は、いいと思うんですよね。
売れないミュージシャンの主人公が、原因不明の世界大停電の中で交通事故に遭い、
気がつくとみんながビートルズを知らない/忘れてしまったことに気づき、
葛藤を覚えつつもビートルズの曲を自分の曲ということにしてスターダムを駆け上る、という。

確かにビートルズの成功した要因は曲だけじゃない、
時代とかマーケティングのうまさもあったし、
スキル以上に癖になる彼らの声やハーモニー、演奏(リンゴのドラムの音も含め)。
コピーバンドでオリジナルを超えることは不可能。
ただ、そういう音楽的な知識を置いといても、
万人に浸透してきたビートルズの魅力、
曲ごとにいろんな人が託してきた思いがあるからこそ、
「もし世界中の人がビートルズの曲を知らなかったら?そして、たった一人のミュージシャンがそれを伝えることができたら?」
という設定がすごいワクワクするものになる。
小学生の自分が、アルバムごとに、ビートルズの曲を知っていったあの頃を思い出すなー、なんて。

↑っていうことはすでに期待していって、そこは確かにあんまり裏切られなかった。
あ〜、この場面ではその曲だよね、とか。
主人公のジャックもキュートなキャラだし、売れない彼のマネージャーを買って出てたエリーも魅力的。
うーんでもなんだかな、この二人の関係の発展の仕方がちょっと強引というか、
いまいちピンと来なかった。
ヒットしていく仕方も、表面的というか、もっと深く人々の心を揺さぶる感じで頼みますよ・・・っていうのは贔屓目すぎるのかな。
でも、この製作陣なら、この荒唐無稽だけどワクワクする設定を、
リアリティがあってエモーショナルな感じに仕上げてくれるんじゃないかな〜
とちょっと期待しすぎてたのかも。

あとは、現代において音楽が「売れる」ってことの意味も違うよなー、と。
それこそ、エド・シーラン的な売れ方をするのって、60年代のビルボードヒットチャートに乗ることと一緒なのかな、とか。
まあそういう現代の音楽シーンへの批評的な視点もないわけではないけど、
深く掘り下げられもせず。
(あと、トレーラーにあって本編で使われてない曲・シーン・キャラは何だったのか
編集の経緯が気になる・・・)

とはいえ、気軽に友達と楽しむのにはピッタリの映画かと。

それにしてもあの役を引き受けたエドシーランは度量が広いよね、と思った。
(あと今の僕はモーツァルトも好き)