面白かったのだけど、毒があるわけでもなく、仲の良い友人とビートルズの話を一頻りした後のような爽快感。ただ、リチャード・カーティスのあまあま御都合主義の勝手にやってろラブコメは健在なので苦手な人は注意。
面白かったのだけれども、これを語るときにどうしてもリチャード・カーティス問題が出てくるから難しい。この人の脚本、割と主人公とその仲間以外の人の扱いが酷いので。ただ、見ている間はそのことを気にせず気持ちよくさせてくれるところもある。
あとエド・シーランの演技が日本の番組でブルゾンちえみにドッキリを仕掛けた時まんまだったのが笑えた。
終盤に待っているサプライズには泣いてしまった。リチャード・カーティスの善性が最良のかたちで結実。
多分、ここでのビートルズの扱いって、あまりにも根付きすぎているからネタにしてもOKという感じがある。あの眉毛兄弟は何というかわからないが。
ダニー・ボイスにしては平凡な演出とは思ったが、クライマックスのあの大画面演出は『スティーブ・ジョブズ』経由のものを感じてとても良かった。歴史修正と大画面に映る女性の顔という点で『イングロリアス・バスターズ』に通じる。
