Mikiyoshi1986

イエスタデイのMikiyoshi1986のレビュー・感想・評価

イエスタデイ(2019年製作の映画)
3.7
6月18日はSirポール・マッカートニーの78歳のお誕生日です。
おめでとうございます!

未来永劫歌い継がれる名曲を数多く生み出した、英国が誇る20世紀最高のアーティストTHE BEATLES。
彼らの計り知れぬ才能と功績が、もしもまるっと自分のものになったなら…?
そんな"もしもボックス"のような憧れの夢を『アバウト・タイム('13)』のリチャード・カーティスが書き下ろし、
更には英国最高の映画監督ダニー・ボイルがメガホンを取った!

ラブコメ畑で培った手練れの脚本と、名匠ダニーのテンポ良き演出はこの上ないほどいい具合に足並みが揃っていましたね。

そしてやはり本作にググッと奥行きを与えたのは、本人役で出演したエド・シーランの存在が大きかったようにも思います。
世界的ヒット曲を量産し続ける彼もまた、現時点で21世紀最高の英国アーティストであるからこその説得力があり、二人の対比も更に面白みが増すという相乗効果。
欧州ツアーの前座を蹴ったのが一体誰だったのかはちょっと気になったり。

ジャックのサクセスストーリーの裏でエルの乙女心を上手く描写する点でも、さすがはラブコメの金字塔『ブリジット・ジョーンズ』シリーズを手掛けた脚本家だなという印象です。

ロバート・カーライルのシーンは少し蛇足のようにも感じますが、初見あまりにも似すぎててCGかと思うくらい嬉しいサプライズだったので、プラマイゼロで。
いや、未公開シーンではアナ・デ・アルマス様のご尊顔を拝むことが出来たので、やっぱプラスで。

L.A.マネージャーのクソ人間っぷりも大変素晴らしい名演技だったし、
妹ルーシーを演じたエリース・チャペルは『山猫('63)』の妹コンチェッタに激似だと思ったし、
ライム・ストリート駅でのジャックとエルが会話する背後で、エキストラのおばちゃんを一瞬エルトン・ジョンかと見間違ったり、
とにかく王道のクライマックス展開まで、ずっと安心して楽しく観れる娯楽作でした。

しかし、イギリスの小さな港町リヴァプールで天才4人(withブライアン・エプスタイン)がたまたま同時期に集い、とんでもない名曲たちが輩出されていったことはやはり奇跡としか言いようがありませんね。
ビートルズは偉大なり。
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