ビートルズって凄いんだなと再認識させられる(というかそういう風に描かれている)映画。実際イギリスの人達にとっては我々日本人以上に誇るべき存在なんだろうな。音楽を作っている人には身につまされる映画なんじゃないだろうか。自分の才能について絶望したことがある人ならなおさら。この曲が自分の曲だったらな…と。それが実現する世界なんだが、自分で作った訳じゃないのにそう思われて、何だかどんどん追い詰められていく。本当の自分が惨めに思えてくる。自分を偽って生きるとどうなるかということ。あとこの映画の隠れたポイントは、主人公がインド系だということだろうか。クイーンのフレディしかり、イギリスにはこういう人たちがいるんだなあと。こういうインド系の人たちがイギリス社会の中でどういう立場でいるのか、日本人である自分には実感しづらいんだけど(在日朝鮮人の人たちと同じような感じなんだろうか)、その辺にもうちょっと触れてくれたら映画のリアリティが増した気もする。
