アヤ

イエスタデイのアヤのレビュー・感想・評価

イエスタデイ(2019年製作の映画)
3.3
大好きなビートルズ、だけど設定があまりにも現実離れしていて映画館でみていなかった本作。ようやく鑑賞できた。

胸掴まれたピークは、冒頭ビートルズを知らない友人達がイエスタデイを初めて聴く場面。思わず自分も息をひそめて聴きいってしまった。小さな時から無意識に「ビートルズの曲」と認識していた曲たち。彼らのことを何も知らない、まっさらな状態で聴いたら、こんな気持ちになったんだろうか?そんなことを登場人物よろしく感じた。

正直これ以降は、ありえない設定やベタなラブコメ、音楽を商品として消化していく流れ等等、普段なら苦手なタイプの作風なのだが、至るところにビートルズへの愛や優しさが溢れていて、それだけで「好き」に転じた。
二人組が「ありがとう」と伝える場面とか、なんて優しいんだ。ジャックも、みている自分も、ホッとした。

主人公がリバプールに一瞬行くのだけど、ビートルズを求めて自分も8年前にリバプールへ行ったことを思い出した。以前のように簡単に他国へ行けない現在、ライム・ストリート駅が映っただけでじーんときた。

人生の大切な節目にはいつだって私にはビートルズが流れている。そんな彼らの曲たちを、いつもと違う視点で、さらに好きにさせてくれた映画になった。
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