LEONkei

スティル・クレイジーのLEONkeiのレビュー・感想・評価

スティル・クレイジー(1998年製作の映画)
3.7
'70年代に活躍した伝説のロックバンド〝ストレンジ・フルーツ(映画内の架空のバンド)〟が20年ぶりに再結成。

メンバー達は音楽から離れ亡霊のように意味もなく現実社会を彷徨い、落ちぶれたオヤジ達はそれぞれの道を歩んでいた。

今では〝ストレンジ・フルーツ〟というロックバンドの存在すら誰も知らない。

何を今更…。

ノスタルジックに浸りたい気持ちは年齢を積み重ねれば積み重ねるほど分かり、過去に味わったあの栄光をもう1度取り戻したい…いや、一瞬でもいいからもう一度浸りたいのだ。

ある日それは突然やって来る残りわずかな人生と悟った瞬間、人は過去を思い出しやり残した事を果たそうと決心する。

それが無謀なことでも。

老体にムチ打って気持ちばかりで空回りするバンド活動は滑稽で可笑しいのだが、それが何だか哀愁漂いオヤジバンドが可愛く見えるコメディ映画。

『ボヘミアン・ラプソディ』を彷彿とさせる(?)エンディングのライブシーンは、人生を積み重ねてきた人間の生き様がロックする。

何かに物足りなさを感じたなら、今の平穏な日々をぶち壊してでも何かを見つけ行動すべきだ。

運命と言う名の〝きっかけ〟と〝タイミング〟さえ逃さなければ、その時は誰もが必ず来る。

そして今日も運命を待って前へ進む..★,
LEONkei

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