大石圭の小説を原作として安里麻里監督が映画化した作品です。
誰からも存在を認識されることなく名前すら呼ばれたことがない三井君。
彼は、小石の裏で蠢く虫のような人生を送ってきた。
学生時代に名前を呼んでくれた、たった一人の女性、千尋への想いを描いた作品です。
女性監督ならではの大胆かつ繊細な女性の描写にも注目です。
DV、炎天下での子供の車内置き去り、ストーカーといった社会問題を上手く盛り込んでいます。
地味なグッピーは選別されて捨てられしまうのですね。
ラストは千尋が三井君に発した一言で上手く纏めています。