TAK44マグナム

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.8
「早く告れば良いのに」と30回ぐらいツッコミをいれてしまう映画。


超がつくお金持ちのツンデレ令嬢と、かなり貧乏だが超がつく秀才の生徒会長が、完璧に両思いなのにかかわらず相手に告白させようと作戦を張り巡らす学園恋愛コメディ。
「恋愛の主導権を握るには告白する側になってはダメ」
というのは、まぁまぁ分かる気はします(苦笑) 

チラリとアニメ版を観て笑えたので、新年に何も考えずに観るには最適だろうと目当てのホラー映画と一緒にレンタルしました。
GEOは5本借りると新作も割安で借りられますからね。
そうしたら、借りた翌日にはテレビ地上波で放送しているじゃないですか(汗)
レンタルで借りてくるとテレビでやったり、サブスクで配信されていたりする現象って何て言うんでしょうかね(苦笑)

さて本作ですけれど、結果的にお金だして借りても後悔せずにすむ仕上がり具合に安堵。
巧い具合にエピソードを摘み食いして映画として成り立たせているし、ともかくメチャ笑えました。
ベタですけれど「ちんちん」とか、良い歳こいたオッサンが観てもバカバカしくてゲラゲラと笑えます。
映画館の場面も面白かった。
しかし、橋本環奈の隣になったカップルは何故に並んで座らなかったのか?
橋本環奈は世間知らずだから席を変わらなかったのか?
カップルはイチャつく前に、彼女に世間というものを教えてあげるべきだった(笑)
ほんと、ただのギャグだと分かってはいても永遠の謎(苦笑)

そんなこんなで、盛り上がってきたところで青春ラブコメの王道的展開に持ってゆく構成も分かりやすくて良き。
また、まったく映画的なスケール感のない選挙戦も逆に作品のカラーに合っていたような気がしました。
本作は、あくまでも生徒会4人の狭い世界観で成り立っているのを「超エリート」やら「貧乏」をギャグ要素としてブッ込んで掻き回す日常コメディなのでしょうから、生徒会にフォーカスがあたってさえいれば他の部分は割とテキトーでぞんざいでもOKなのでしょう。
佐藤二朗なんて何なのって感じでしたもの(苦笑)
しかし、あの人も便利屋さん的なポジションな俳優さんですよね。


それでもって、こういう作品において最重要なのは何といってもキャラ立ち。
その点についてもキャスト陣の頑張りもあって非常にジョイフルでベター。
青春を憎むとか最高じゃないですか(笑)
個人的にお目当は主役の橋本環奈ではなくて(でも、はしかんも非常に魅力的。現在の若手女優さんの中でも突出したコメディエンヌだと思います)、書記役の浅川梨奈だったのですが、見事なアニメ声を披露してくれて大変満足させていただきました。
ホンの少しだけですが水着着用もあったりして、さすがはグラビア界を制覇した逸材、どうせならずっと水着で生徒会やってほしかった!(←すみません、取り乱してしまいました)
あ、あと堀田真由もクールな雰囲気が最高でしたね!

昨今の邦画界は漫画を原作とした実写映画が相変わらず大流行りですけれど、明らかな失敗作や微妙な出来映えのモノも多い中でこれは敢闘賞。
もし安くなったらブルーレイが欲しいぐらい、オススメです。

※浅川梨奈を女優(コメディエンヌ)として再評価して、点数はプラスしてあります。


レンタルDVDにて